ネット経由で当社を知って、問合せや来店する方が多いです。以前から一定数の新規来店客がありましたが、昨年あたりから飛躍的に増えました。彼らと話して思うことは、トラブルが発生した時に連絡を入れる馴染み店を持っていないことです。
車検時も故障時も、また車両の買い替え時も声掛けしてくれる馴染み客なら、line等で常時連絡が取れる状態にしています。当社のような小規模事業所では、顧客との関係性は強く近いです。ですから馴染み客の要望にはなんとか応えようと努力しますが、新規の問い合わせに対し、同じ対応はできません。リソースに限りがあります。
先日も新規で夜間、次のような問合せがありました。「車(輸入車)が動かなくなったので運びこみたい。修理に時間が掛かるのはかまわない。代車を用意してもらいたい。」という話でした。対応可能で多少余裕もありましたが、お断りしました。助けてあげたい気持ちもありますが、そこにはリスクが伴います。
同業者から様々な体験談を聞きます。似たようなケースですと、故障個所を特定し連絡を入れると、お金が無いと言われたとか。酷いのになると連絡が取れなくなったとか、代車が遠方で乗り捨てられていたとか、あまり良い話は聞きません。本当に困っている方も混ざっているでしょうが、初見では見分けがつきません。額に「悪」とか「無責任」とか、表示が出ていれば楽なんですがね。
このブログを読んでいる方は、できれば近所に、車に関連した悩み全てに対応できる馴染み店を作ってください。まっとうな商売をしている店なら、必ず様々なネットワークを持っています。馴染客が困っていると知れば、たとえ遠方であっても、なんとか助けようと一生懸命に動きます。
整備業界は高齢化と人手不足が深刻です。高齢者は次々と引退していきますが、その隙間を埋める若手が少ないです。今後は、かなりの整備難民が出ると言われています。既に各地で兆候が現れています。特定店舗と密接な関係を作っておく方が良いです。
夜間休日でも気軽に連絡できるようなお店を、今のうちに確保してください。お店との関係性は、長年に亘りお付き合いしていく中で養われます。今後もデジタル化は進みますが、最終的には人と人、アナログな関係が一番強いです。