事故による大破で車両内部の骨格構造に異変が生じた際には、フレーム修正機に車をセットし修理を行います。
フレーム修正機にも様々なタイプがあり、各修理工場は自分達の望む修理方法に合わせて、修正機を選択します。
ボディーワークス・アルファは、極力部品交換を行わずに修復作業が行えるよう、床式修正機に補助固定具を組み合わせたタイプを選択しました。
このタイプの修正機の特徴は、車両外周の任意の位置に、引き点あるいは固定点を面の形で同時に多数セットでき、「多面引き修正」と呼ばれる修理工法を採用できる点にあります。
一般的なモノコックボデーでは、フレームのような硬い部位に使用している鋼板であっても、一枚
の平板にすれば厚さ1~3ミリ程度の薄板鋼板です。
そのため破損部位を修復するための力を加える際に、一点に力を掛けてしまうと、形状や寸法が
修復する前に鋼板が千切れてしまいます。
そこで修復範囲を拡げるために、一点に力を掛け過ぎないよう、面の状態にして引き作業を行います。
しかも同時に他方向に引く事で、力を分散させます。
そのため、一点に掛かる力は小さく、車両全体には数十トンの大きな力を同時に掛けることが可能になり、パネルを無理な形に変形させることなく修復することができます。
安易に部品を交換しない。
修復できる物は可能な限り修復する。
大破車と判断された車輌においても、ボディーワークス・アルファでは上記理念に従い、修正作業を行っています。